粘土の紐を積み上げて形を作り、乾燥の途中に数回、形の表面をスプーンやステンレスのへらで磨いて「つや」を出す。
その「つや」が窯の中で燻し焼きにされることで黒陶は生まれる。
何も考えずただひたすら磨き続けるその時間が、いつの間にか形を作るときと同じくらいに好きになっていた。
そんな黒陶と付き合って40年。今年もまた新しい黒陶ができました。
それぞれに愛着のある作品、約20点。ご高覧いただければ幸いです。羊画廊での37回目の個展です。(佐藤公平)
<略歴>
1968年神谷紀雄氏(日本工芸会会員)に師事。1972年千葉市に築窯し独立。
1976年新潟県村上市に移窯。「五鬼原窯(ごきげんよう)」築窯。1989年新潟県新発田市に窯を移す。
1987年日本陶芸展最優秀作品賞「秩父宮賜杯」受賞。1988年ソウル・五輪芸術祭「東西現代陶磁展」招待出品。
新潟、東京、ウラジオストクなどで個展・グループ展を多数開催。新発田市在住。
「家のけむり-1934」 |
「上へ上へ-1941」 26.0×12.0×h33.0cm 黒陶 2021年 |
「心のすきま-1935」 |
「眠る月-1945」 36.0×15.0×h24.0cm 黒陶 2021年 |
「眠る月-1942」 |
「風の季節-1939」 28.0×12.0×h22.0cm 黒陶 2021年 |