「人の一生は、重荷を負うて遠き道をゆくがごとし」ご存じ徳川家康の言葉です。
人生を道に喩える例は昔からたくさんありました。
道と云えば日本にはいろいろな道があります。茶道、華道、書道、剣道、柔道、等々。どれも遠く険しく果てしない道のようです。
かく言う私も陶芸の道に入って、早五十年。黒陶を手掛けて三十年。
これといって極めるほどの欲もなく、ただ気儘にのんびりと歩いてきた道でした。
ところでもしこの道に名前を付けるとしたら何がいいだろう。そうだ、この道を「黒道」と呼ぼう。
「何号線?」いや、字が違います。「ゴクドウ?」いえ、濁りません。
20点を展示予定です。(佐藤公平)
<略歴>
1968年神谷紀雄氏(日本工芸会会員)に師事。1972年千葉市に築窯し独立。
1976年新潟県村上市に移窯。「五鬼原窯(ごきげんよう)」築窯。1989年新潟県新発田市に窯を移す。
1987年日本陶芸展最優秀作品賞「秩父宮賜杯」受賞。1988年ソウル・五輪芸術祭「東西現代陶磁展」招待出品。
新潟、東京、ウラジオストクなどで個展・グループ展を多数開催。 新発田市在住。
<黒陶について>
黒陶は燻して焼くことで炭素を素地の表面に吸着させ黒く焼き上げる、古くからあるやきものの技法のひとつです。
ただ、焼成温度が800℃前後と低いため、一般のやきものに比べ強度がなく、傷つき壊れやすいので取り扱いには、注意が必要です。
「道のある箱-1888」 |
「道のある箱-1882」 23×6×h23cm 黒陶 2017年 |
「道のある箱-1887」 23×6×h23cm 黒陶 2018年 |
「顔のある箱-1877」 |
「顔のある箱-1879」 23×6×h23cm 黒陶 2017年 |