墨は煤(炭素)と膠の化合物で、普通に用いているが分かっているようで分からない。
墨を勉強して一番大切なものは水であることに気付いた。墨は水なくして生かされることはない。
墨は濃墨、中墨、淡墨と大別できるが、淡墨が一番良く墨色が分かる。
そこで硯も筆も離れて、当然と考えていた概念を捨て、小さくとも美しいものを創ってみたい。
墨の粒子は100nm〜10nmと云う微粒子で、滴下法で試墨する際滲みが生ずる。
この滲みが墨の良し悪しの判断材料となる。この滲みを作品に生かしたいと思っている。20数点を展示予定。 (坂爪叟玄)
<略歴>
江川蒼竹先生に師事。 書壇院展特別賞。毎日書道展秀作賞2回。個展14回。現在、書道協会参事。
主な揮毫/朝日酒造(株)レッテル「久保田」「洗心」「呼友」「越州」「得月」「朝日山」等。
「真心」 16.0×27.0cm 墨 2017年 |
「温故知新」 18.4×26.9cm 墨 2017年 |
「いろは」 27.0×24.0cm 墨 2017年 |
「風姿点描」 10.0×15.0cm 墨 2017年 |