2015.9.18 会場風景
 
灰になる顔〜深江淳 油画展〜 9月17日(木)〜22日(火・祝)  羊画廊
FUKAE Jun Exhibition  17 September.-22 September. 2015  HITSUJI-GARO
少年のころ、好んで風景を描いていた。通っていた中学校の屋上から町並みを俯瞰したものだった。
50年近い昔のことで、今そこへ行っても、校舎は生まれ変わり当時の面影はない。
しかし、あのころのいつもの居場所に立つと、妙にドキドキしてみたりハッとしたりして、
なにかが突き刺さるようなかすかな痛さを覚える。
「あのころの記憶が灰のような小さなかけらになって、自分の中の片隅に生き続けている。
その記憶のかけらが呼吸をしたんだ!」と実感する一瞬だ。

『実体はないのだけれど、存在感だけを異様に深く感じる絵を描きたい』
そんな想いから“灰になる顔”というテーマに辿り着き、描き続けている。(深江 淳)

<略歴>
新潟市生まれ。1967年独学で油画制作をはじめる。
故熊谷喜代治氏に素描の指導を受け、
1973年から1975年武蔵野美術短期大学で学ぶ。
1979年から個展で作品を発表。
「灰になる顔」をテーマした油画制作のほか、
「白い女」をテーマにガラス絵や素描の制作にも取り組んでいる。
「灰になる顔」 油画(部分撮影)


「灰になる顔」(部分撮影) 油彩
「灰になる顔」(部分撮影) 油彩
「灰になる顔」(部分撮影) 油彩

「 記憶のかけら」(部分撮影) 油彩、カンバス
「灰になる顔」 油彩