小柳幹夫
 「<-四季・十二ヶ月->を私の従来の矩形で表現してみたい」と思いたったのは
1年前アトリエZen外山さんから個展の誘いの時だった。
 実家の庭の咲く木々の花。特にその時期に咲く白わび・赤わびの花々を見やりながら、
この庭の木々も、そのうちに消え去るのだと思うと(庭を駐車場にする予定があった)
なにやら寂しいやら切なさがこみ上げ、今のうちに描いておかなけれ ばという思いが募り、
月々の花と色を描いてみたくなったのです。
 新潟へ戻ってからは、現代美術を取りまく美術の動向からは少し離れて、自分の本当にやりたいことをやる。
その為には、しばらく発表からは遠ざかってもいい。酒を発酵させるように、時期がくるまで待とう。
そんな思いがあり、発表も一部のグループ展をのぞき、しばらく個展はしてこなかった。
 外山さんからの個展の誘いは実現しませんでしたが、今回羊画廊さんで、
しばらくぶりでの個展となりましたが、私の<-四季・十二ヶ月->がそんな思いの中から生まれました。
皆さん御覧いただき、どのような御意見、ご感想をいただくか楽しみにしています。
昨年母が亡くなり、絵の好きだった母へ捧げる意味も込めて発表にしたいと思います。
  油彩13枚・S8号12点・S40号1点、1月〜12月までの各月の色を私の矩形に表した物。(小柳幹夫)
(左)「葉月」
45 × 45 cm
油彩 2008年

(右) 「神無月」
45 × 45 cm
油彩 2008年